欲望渦巻く国境の街、バベットの現状

 スバイリエン州のバベットは国道一号線でプノンペンから約3時間ほどのベトナムとの国境の街です。以前はベトナム人向けのカジノしかない街だったようですが、ここ数年急激に変化を遂げているようです。

国境ゲート前にて
 バベットの街は国道1号線に沿って広がっています。大ざっぱに言うと国境から約1kmはカジノが連なっており、国境から3kmくらいのところにカンボジア人の住むバベットの街があり、さらにプノンペン方面に進むと工業団地が点在するエリアがあります。

国境沿いのナイトマーケット。中華系の店が多い
 最近では国境から1㎞くらいの範囲に中国人が凄まじい勢いで開発しており、ポツポツと点在していた既存のカジノを囲むように中国人向けのコンドミニアムや商店街が建設されています。
商店街
 聞いた話では、バベットに住む中国人は数千人いるらしく、このあたりの不動産価格はプノンペンの新興住宅エリアよりも高いとのことです。便利とは言えないところなのに、なぜこの場所が魅力的なのでしょうか。

中国人向けコンドミニアム




 ここら辺にいる人は金持ちには見えない40歳以下くらいの若い中国人が多くてよくわかりませんが、この辺の不動産を買うような人ってお金の使い道が無くて困ってるんだろうなあと羨ましく思います。

道路も4車線化が進む
 一方でカジノはあまり賑わっていない感じです。数年前までは東南アジア有数のカジノエリアだったはずなのに、今ではシアヌークビルにかなり差をつけられた印象です。
ロイヤルグループ運営のタイタンキングカジノ
 その先、数㎞行くとカンボジア人が集まっているバベットの街があります。ここでも道路の拡張工事が行われており、埃っぽいと言われるカンボジアの中でもトップレベルで砂埃が多い印象です。

バベットの街
 この辺りまで来ればカンボジアっぽくなってきますが、国境周辺は中国語とベトナム語ばかりでカンボジア人が敬遠している印象すら受けます。通貨もベトナムドンのほうが流通していますし、中国の元やAlipayなども利用できる店が増えてきているようです。しばらくはこの調子で植民地状態が続くのでしょうが、カンボジアにとって取り返しのつかないことにならないことを祈るばかりです。

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