水力発電所を見るついでにコッコンからカルダモン山脈を越えてポーサットまで行ってみた(前編)

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 ちょっと前の乾季の話になりますが、カンボジアの水力発電所を見てみたくなったので、コッコンからカルダモン山脈を越えてポーサットまで運転してみました。地図的にはこんな感じです。

 google mapで事前に準備していた段階では矢印で示した道があるはずで、間違えないように気を付けていましたが、行ってみると車が通れる道は存在しませんでした。google先生でも理解できないカンボジアの道恐るべし。

では区間別の記録を。

コッコン市街~水力発電所

 まずはコッコン市街から、空港方面に向かいます。空港といっても、未舗装の滑走路で建物は掘っ立て小屋。実際は空港という名の遊休地です。空港の脇を抜けてしばらくすると、左側に立派なコンクリート舗装の道路が見えてきます。これが、夢へと続く道です。

 ではなく、水力発電所へと続く道です。今回はこの道をひたすら進んでいきました。
コンクリート舗装1車線。たまに待避所がある
 この道は、(おそらく)水力発電所建設のために作られた道で、とんでもない山の中にもかかわらず街中よりも立派なコンクリート舗装で整備されています。走る分には快適ですが、車が通らないなあと思ってゆっくり走ってるといつの間にか後ろに車がついてくるので、結構道を譲ってあげました。発電所までは割と行き来する車(たまにバイクも)があります。
舗装されてて安心、でも心細い
 道は一本道なので迷うことはありませんが、森の中か切通しが続くので走っていて心細い感じになります。それと、ところどころに警察?軍隊?が待ち構えていて道路を通る車をチェックしているので、余計恐ろしい気持ちになります。(カンボジア人曰く違法伐採した木を運ぶ車を取り締まっているらしいけど、それでも、ね。)

 コッコンの街から安全運転で一時間半ほど、ようやく発電所が見えてきました。
中国が建設した発電所。できたばかりで見た目は綺麗
このローワー・ストゥン・ロッセイ・チュラム発電所は中国が建設し、2013年に完成したものです。カンボジアにある水力発電所の中で最大の338MWもの電気をつくっています。こんな山の中に、こんなでっかい施設を作るのってやっぱりロマンを感じるなあ。
ここから電気が送られるのかあ。。。
と、感慨に浸ったところで、ふと気づきました。あれ、何か、、足りない?
 水力発電所ってダムがあるはずだよなあ、と。
 
 そうです。でっかい建屋と鉄塔は見えたのですが、付近にダムが見当たらなかったのでそそくさと撤退。ダム探しにさらに道を奥へと進みます。

念願のダムへ

発電所を道なりに突っ切って10分もしないうちに橋があり、その手前に分岐があります。

①道なりに行くと明らかにまっすぐ橋を渡る。だけど橋の先には舗装がない。
②橋の手前を右に曲がるとコンクリート舗装の上り坂。

この分岐は②の右折で正解でした。①は旧道、②はダム建設時に作った新道のようです。

分岐からしばらくして念願のダムが見えてきます。
カンボジアにもこんなダムがあるのかあ
これがロッセー・チュラムクロムの下流側のダム(Russey Chrum Krom dam)です。山の中にぽつんと壮大なコンクリート構造物、絵になります。

 せっかくなのでダムの堤体まで行ってみました。
あれ!?水がない
乾季なので水は少なめで迫力はなかったのですが、ここがカンボジアということを忘れさせるような壮大な景色に出会うことができました。
この写真だけ見るとカンボジアとは思えない。。

水力発電所~山上の村、オーサムへ

 水力発電所の見学を終えて、今晩の宿があるポーサット州のオーサムを目指して出発です。ダムからはいったん川まで降り、橋で対岸に渡って山の上までつづら折りの道路を上っていきます。
写真の左下、川沿いから右上の山が切れてるところまで上ります
 ダムから離れて程なくして道路は未舗装へと変わります。舗装道路ってめっちゃありがたいものだとカンボジアに来てしみじみと感じます。
未舗装の道路に憧れている人がいるなら来てほしい。絶対に楽しめる
 このあたりに来るとほとんど車に出会いません。我々の車もオーバーヒートしかけてクーラント液に持っていた水をぶち込んで必死に冷やしましたが、その間の冷や汗といったら。。
 携帯の電波もない、人影もない、車も通らない。とんでもないところです、、

 車の様子を見つつ途中で何回か止まりながら、下流側のダムから一時間半、上流側のダムに到着。こちらのほうが規模が大きいらしい。
上流側のダム。中国語のスローガン?が激しい
 途中、発電所の宿舎のような建物の近くがちょっと広くなっていて売店がありましたが、道中の売店はそこの一軒だけでした。必要なものは全部持って、ガソリンは満タンにして挑まないと命の危険を感じます。

 その後、しばらく走ると突然視界が開け、焼き畑で開けたと思われる畑が目の前に広がります。ここまで来たら村はもうすぐ!
[ポーサット] ブログ村キーワード
なんでもない写真だけど、畑が見えた時はうれしかったなあ
 今までずーっと不安と闘いながら森の中を進んできましたが、畑が見えたとき、人がいる!もう大丈夫!この安心感は半端なかったです。
 とはいえ道は相変わらず悪いのでアクシデントの不安はぬぐえませんが、なんだかんだで山上の村、オーサムにたどり着くことができました。
 コッコンからの移動時間は3時間半ほどでしょうか。道が悪くて時間以上に疲れました。
 オーサムを過ぎるとまたしばらく村がないので、ここに泊まることにします。
オーサムの食堂にて
 つらつらと書いていたら結構長くなってしまったので、続きはまた次回。。。

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